買い物の支払いにクレジットカードを提示したら、何の前触れもなく突然カードが利用できなくなってしまった……。

もしかしたらそのカード、強制退会になってしまったのかもしれないぞ!?

カード会社では定期的に会員の信用情報をチェックし、その時信用状況の低下が見受けられた場合には、カードの利用を一方的にストップさせる強制退会を実施することがあります。
またカード代金の支払いが延滞してしまい、督促の連絡も出来ずに滞納が続いた時にも、強制退会を余儀なくされます。

突然カードが利用できなくなると不便なだけでなく、他の料金支払いが出来なくなることによってさらなる信用状況の悪化も懸念されます。
これを防ぐためには、強制退会にならないようなカードの利用を心がけることはもちろん、万が一強制退会させられてしまった場合にまず何をすればいいのかを知っておくことが大切です。

今回は手持ちのクレジットカードを強制退会させられてしまう原因と、実際に強制退会させられた時の対処法、そして他のローン審査にどんな影響が及ぶかについて解説致します。

強制退会って本当にあるの? 退会させられる問題とは?

キャンセルボタンとクレジットカード

普段使っているクレジットカードが、カード会社によってある日突然、強制的に解約させられることを「強制退会」と呼びます。
強制退会になると何の前触れもなくカードが使えなくなるため、驚くのはもちろんのこと、クレジットカードによる月額料金の支払いが出来なくなるなど様々な不便が生じます。

それでは、一体どんなことをすると強制退会をさせられることになってしまうのでしょうか?

理由は主に3つ考えられます。順番に見ていきましょう。

カード会員本人による不正な利用があった場合

クレジットカードは通常、カード会員がどのお店でいくらの買物をしているのかを逐一確認しています。
限度額の範囲内で買い物をしている場合には何も問題ありませんが、変な買い物、たとえば普段使わないようなお店でいきなり高額のカード払いがあった場合には、第三者による不正利用の可能性があることから、カードの利用が一時的に出来なくなります。

第三者による不正使用であるなら、カード会社のサービスデスクへ電話をかけて、再開の手続きを済ませればまた元通り使えるようになります。
しかし本人による不正利用の場合、そう簡単に再開は出来ません。

本人による不正として最も有名なものに、ショッピング枠の現金化が挙げられます。
たとえば商品券やその他換金性の高いものを購入して、それを売ることによって現金を得ること。これは法律に触れるものではありませんが、カード会社各社では利用規約によって禁止されています。
カード会社が利用状況を調べている時、決済履歴をもとにこうした現金化の動きを把握したら、規約違反を理由に強制退会させられてしまいます。

クレジットカードによる支払いは、本気になれば足跡をいくらでも辿ることが出来ます。
しかし、現金化業者を使えば上手く足跡を辿られずに行う事が出来るのです。

毎月のカード代金を期日までに支払っていなかった場合

青いクレジットカード

カード会社では毎月のカード代金の支払状況も把握しています。期日通りに支払いが行われていなかった場合、カードは速やかに利用が出来なくなってしまいます。

とはいえ、これは強制解約ではなく一時的な利用停止です。

1度くらいの延滞や滞納であれば強制解約になることはほとんどありません。
強制解約の可能性が出てくるのは、カード会社からの支払いを促す督促電話が繋がらず、約3カ月以上未払いや滞納、延滞が続いた場合です。
連絡が取れない場合は支払いの意志がないと見なされ、また3カ月以上の滞納があると今後、延滞を解消して支払い状況を正常に戻すことが困難であると見なされるため、強制解約になる可能性がぐっと高くなります。

信用状況が悪化した場合

開いた南京錠とブラックカード

延滞や滞納による悪影響は、他のカードにも及びます。
クレジットカードの代金支払いが期日通り正常に行われなかった場合、その情報は個人信用情報機関を通じて他のカード会社にも伝わるからです。
その結果、カード会社が「自分たちのカードも近いうちに支払いの遅延が起こったり、最悪の場合踏み倒されてしまうかもしれない」と見なした場合、強制退会させられてしまうことがあるのです。

悪影響をおよぼすのは、何も延滞と滞納だけではありません。
たとえば新たに高額なローンを契約し、今後カード代金の支払いが難しくなりそうな場合にも、一部のカード会社では強制解約に踏み切ることがあります。
最近は発行審査を緩くする代わりにその後の信用状況を慎重に観察するカード会社が多くなっています。
信用状況に変化がない場合は全く心配ありませんが、今後返済が危うくなりそうな場合にはあっさり強制解約になってしまうことがあるため、注意が必要です。

強制退会させられた時の対処法とは? 再契約は可能?

それでは、実際に強制解約させられてしまった場合にはどのような対応をすれば良いのでしょうか?
急いで対応すべきことが、一つだけあります。

月額料金の支払いにカードを用いている場合は速やかに支払情報を変更する

たとえば携帯電話の料金やネット回線の接続料、スポーツジムの利用料など、クレジットカードを経由して毎月の料金を支払っているものは思いのほか多くあります。
強制退会させられた場合には、まずこれらの支払いを他のカードや銀行口座の引き落としなどへ速やかに変更することが大切です。

特に携帯電話とスポーツジムの料金は最優先で進めましょう。なぜなら、携帯電話は端末を分割払いで購入していることが多く、この支払いがカードの利用停止や強制解約によってストップしてしまった場合、信用情報に延滞の記録がついてしまう可能性が高いからです。一方スポーツジムの利用料金はオリコなどの信販会社を経由して支払うものが大半です。
この場合、借金をしているわけでなくても毎月の支払いが信用情報に登録されています。
携帯電話の料金と同じ理由で、延滞は出来る限り避けたいものです。

強制退会させられたカードを再契約することは出来る?

契約書にサイン

カード会社によって強制解約させられてしまったカードは、再契約が出来るのでしょうか?
残念ながら、再契約が出来る可能性はかなり低いと言わざるを得ません。
カード会社としても強制解約は出来る限り避けたいと考えているところが大半です。

たった一度の延滞や滞納によっていきなり強制解約をするところはほとんどなく、まずは利用停止、その後何度も督促を行い、それでも連絡がつかず、滞納額が嵩んではじめて強制解約に至ります。
この場合、強制解約になった時点でカード会社との信用関係は既に深く傷ついています。
いきなりの再契約は極めて難しいものになるでしょう。

どうしても退会させられたカードを再び利用したい場合には、ある程度の時間を置き、その間に自分の信用情報を磨き上げる必要があります。
これまでは一度強制退会をした元会員へ再度カードを発行することはほとんどありませんでした。しかし今日では顧客獲得競争が激化していることに伴い、過去に強制退会を行った元会員へも新たにカード発行を行う会社が少しずつ増えています。
とはいえ、再契約には優れた信用情報が必要不可欠です。1~2年ほどの長い期間をかけて、未払いや滞納のないクリーンな信用情報を築き上げていきましょう。

強制退会はローンの審査に影響するのか?

自動車ローンやショッピングローンの審査を控えている最中にクレジットカードが強制退会となった場合、ローン審査にどんな影響が及んでしまうのか不安になってしまうのも無理はありません。
しかしご安心ください。長期(3カ月以上)にわたる延滞によって強制退会になってしまった場合には他のローン審査にも悪影響が及んでしまいますが、延滞期間が3カ月未満の場合には審査への影響は想像よりもずっと小さなもので済む場合が大半です。

まず不正利用を咎められた場合、その後のローン契約に悪影響が及ぶことは全くありません。
確かに規約を破った利用は問題がありますが、業者同士で情報を共有する信用情報には「利用規約を破った」旨は登録・報告の義務がないからです。

短期の延滞は思いのほか多い

住宅ローンのイメージ画像

また3カ月未満の延滞についても、世間一般の認識と実情には少し開きがあります。
クレジットカードやカードローンの情報サイトではよく「短期間でも延滞があった場合、新たにローンの申込みやカードの発行は出来ない!」と解説されています。
しかし実際のところ、引き落としの未済や支払いがあることの失念によって、短期間の延滞が発生することは多くあります。
従って、短期間の延滞であればあまりマイナスの影響が及ぶことはなく、ローン審査においては何も心配いりません。

ただし 長期の延滞は話が別

しかしながら、3カ月以上の延滞は話が変わります。
短期の延滞が深刻な影響をおよぼすことは考えにくいのですが、長期の延滞は「異動情報」と呼ばれる情報が記載されます。これがあると新たにローンやクレジットカードの申込みをかけても即審査落ちになってしまうことが大半です。

異動情報は5年経てば自動的に抹消されるため、情報が消えるのを待つしかありません。

情報が消えた後なら、ローンを組む事も、クレジットカードを作る事も出来るようになるぞ!
強制解約の悪影響が及ぶことはないんだ。

返済期日の遵守と計画的な利用を常日頃から意識しよう

クレジットカードの強制退会について、ご紹介致しました。
突然の強制解約によってカード会員が受ける影響は非常に大きく、場合によっては現金の準備や各種支払先の変更などで半日~1日ほどを要することも容易に考えられます。

これを防ぐためには、毎月の返済期日を守り、借り過ぎや使い過ぎに気をつけながら適切な利用を心がけていくことが大切です。
そうすることで強制解約が起こる可能性は最小限に留められ、さらにはカード利用枠の増額を期待することも出来ます。